今話題!?「外貨建て」ってどんな種類があるの?

老後2,000万円問題が取り沙汰されて以来、老後に向けて何かしらの自助努力をしなければいけないとの考えが多くの人の共通認識になってきているかと思います。この前も、カフェで隣の席に座っていた20代とおぼしき女性二人組が「お金を増やしたいよね。外貨建てで投資を始めようかな」と話しているのを耳にしました。

かつては銀行口座に預け入れたお金は放っておけば増える時代がありました。バブル期の郵便局(現ゆうちょ銀行)の定期預金の金利は驚きの“8%”でした。では、金利8%の定期預金に100万円を10年間預け入れた場合にはいくらになっていたでしょうか。

答えは180万657円(税引き前)です。身近な銀行に預けておくだけで、誰もが簡単に資産を増やせるなんとも羨ましい時代があったのに、今や大手銀行の定期預金の金利は0.002%。流行の飲食店やK-POPアーティストの話題と並んで、「外貨建てってどう思う?」と、資産形成の話題がカフェで飛び交う時代になりました。こんな世の中、想像できたでしょうか。

ところでこのコラムを読んでいるあなたは、外貨建てについてどのように思っていますか? 馴染みがない?円高や円安がよくわからない?今後も日本に住み続けるから関係ない?もしかしたら、このようにお考えかもしれませんが、上手に活用した場合との差を具体的に確認してみましょう。

外貨建てを取り入れていないAさん
現在の大手銀行の定期預金の金利は0.002%、100万円預け入れた場合、10年後は100万200円(税引き前)になります。

外貨建てを取り入れているBさん
現在の大手銀行の米ドル定期預金の金利は0.01%、1万米ドル預け入れた場合、10年後は1万1,000米ドル(税引き前)になります。


日本円を米ドルに換えるときも、米ドルから日本円に換えるときも、為替レートが1米ドル100円と仮定すると10万円の違いがあります。10年間でこれだけの差が生じるのですから、老後に向けて20年、30年とお金を貯め続けていくとなると、より差が開いていきますね。

外貨建てを取り入れるならどの通貨?

外貨には米ドル、豪ドル、ユーロ、ポンド、ウォンなど多くの種類があります。それぞれ特徴がありますが、ここでは外貨建てを取り入れる際に代表的な2つの通貨をご紹介します。

米ドル
世界一の経済大国といわれるアメリカ合衆国が発行している通貨が米ドルです。
米ドルは世界で最も流通している通貨だということから、国際間の取引に使われる国際決済通貨や金や原油などの取引に使われる基軸通貨として利用されています。普段から為替レートを見る習慣が無い方でも、ニュース番組で米ドルの価格を記載したテロップを見たことがあるのではないでしょうか。アメリカと日本は経済的に結びつきが強いことから、日頃から為替の情報が多く流れてきます。他の通貨と比べて圧倒的に取引量が多く、それに伴い市場情報が手に入りやすいという点から、はじめての外貨にもピッタリです。

豪ドル
鉄鉱石や石炭などの資源が豊富なオーストラリアが発行している通貨が豪ドルです。
世界屈指の資源国であるため、原油や金などの資源価格や、輸出国の影響を受けやすいという特徴があります。豪ドルは米ドル、ユーロ、円、ポンドに次いで、世界で5番目に取引量の多い通貨で、先進国の中でも金利が高い通貨として人気を集めてきました。オーストラリア自体は経済が安定している国ですが、他のメジャー通貨に比べると豪ドルの取引量は多くはありません。そのため、値動きが大きい点も特徴のひとつです。アメリカ経済の影響を受けますが、資源の主な輸出先である中国経済にも大きな影響を受けるのが豪ドルの特性のため、投資を行う際には中国の経済指標などにも注意を払うことが重要です。

外貨よりも日本円の方が安全なのか?

治安面でも安全な国であり、巨額の対外債権を保有しており、インフレの心配もないことから、日本円は安全資産と言われてきました。しかし、日本でもインフレの足音が聞こえ始め、日本円の資産“だけ”を持っていることが安全ではなくなってきています。

日本のGDPは20年停滞しています。GDPとはその国の豊かさを示す指標で、アメリカは日本の4倍、中国は3倍あります。このような状況にも関わらず日本国内でこの格差が話題にならないのは、賃金が上がらない一方で物価も大きく上がっていないことで、ある意味バランスがとれているからです。アベノミクスではインフレ率2%を計画していたものの、株価を上げるに留まりました。その結果、金利は低いままでも日本国内ではさほど問題視されない一方で、世界経済の視点からは“円”は弱くなりました。
もし“円”が強ければ海外の投資家が円建ての金融商品を購入する動きがあると思いますが、残念ながらそうした投資家はいません。要するに、日本は現在いわゆる「ゆでガエル状態」なので、”円の世界”だけを見ていると数年後には大変なことになるということです。

実際、世界の各国は右肩上がりで成長し続けています。経済が成長し続けている世界の中で、「日本は停滞し続けている」ということは相対的に後退していることになります。要するに、経済が後退している「国」の通貨だけを所有し続けると、自ずと「個人」の資産も連動して後退(相対的に価値が減少)することになるということです。

そういう意味では最近気になるのが物価の上昇です。
商品の価格は変わっていないけど、以前と比べて内容量が減っている…と感じることはありませんか?これは実質的な値上げ=物価の上昇です。最近では2022年4月から『うまい棒』が1972年の発売以来初めて値上げされ話題となりましたが、食料品をはじめガソリンや銀行の手数料など、生活に直結する値上げが相次いでいますよね。これだけ日常生活のあらゆるものの値上げが続くと、段々慣れてきて「また値上げか…」と特に驚かなくなってきている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このように、いよいよ日本にも本格的なインフレの可能性が高まってきています。物価の上昇に伴って賃金も上昇し、金利も上がれば問題はありませんが、物価の上昇だけが先行すると・・・生活が苦しくなることが想像できますね。こうした事態にならないように資産の一部を、経済成長している国や金利の高い国の外貨に置き、増やしていくことを本格的に考える必要がある時代になりました。つまり、馴染みがない、円高や円安がよくわからない、今後も日本に住み続けるから関係ない、と言って「外貨建て」を避けていられなくなったというわけです。

どんな商品を選ぶと良い?

外貨建てといったらどんな金融商品を思い浮かべますか?
先ほど例に挙げた外貨建て預金でしょうか。実は他にも外貨建て株式、外貨建て債券、外貨建て投資信託、外貨建て保険などさまざまな種類があり、外貨と金融商品との組み合わせにより、分散投資効果が高まります。

自分で細かく調べながら取り組みたい、投資した経験がある、数十万単位で投資に回せる余裕資金がある、ハイリスクでも大きなリターンを狙いたいといった方は、ハイリスクハイリターンといわれる外貨建て株式や外貨建てFXに挑戦してみてはいかがでしょうか。

少ない金額で投資を体験してみたい、あまり大きな利益を期待していない、為替レートを自己責任で確認できるというような方には、外貨建て預金が向いています。また、海外旅行に行く機会が多い方は、よく行く国の通貨で外貨建て預金しておけば毎回両替する手間も省けますね。

一方、将来に向けてコツコツ堅実に利益を上げたい、投資に挑戦してみたいが仕事や趣味に時間を使いたい、投資の知識に不安があるが資産を増やしたい、投資に回せる毎月の予算が決まっているといった方はミドルリスクミドルリターンの外貨建て金融商品がおすすめです。

ミドルリスクミドルリターンの外貨建て金融商品には外貨建て保険や外貨建て投資信託が挙げられ、投資初心者にも向いています。
外貨建て保険も外貨建て投資信託も、運用の専門家に運用を任せられるため、自ら為替の値動きをチェックしたり、購入のタイミングを見計らったりする必要がなく、一度設定したあとは専門家に任せておけばOK。さらに、少額から始められるというのも初心者に嬉しいポイントです。商品により異なりますが、保険は5,000円/月~、つみたてNISAは100円/月~始められます。投資を始めるのに何十万円もの資金が必要と言われるとなかなか始められない方も多いと思いますが、これなら気軽に始められそうではありませんか?なかなか始められずに月日が過ぎていくよりも、まずは100円でも200円でも、一歩を踏み出すことが大切です。

外貨建て保険のご相談は、気軽にできる「オンライン保険相談」がおすすめ!

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ご負担いただく費用とリスクについて(生命保険の留意事項)

生命保険にかかる主な費用とリスクは以下のとおりです。ご負担いただく費用やその料率およびリスクの内容は、 商品によって異なりますので、詳しくは各商品の「パンフレット」「ご契約に際しての重要事項(契約概要・注意喚起 情報)」「ご契約のしおり・約款」などでご確認ください。

●生命保険をご契約された場合、主に次のような費用をご負担いただきます
保険関係費用 保険契約の締結・維持に必要な費用および死亡保障などに必要な費用
運用関係費用 投資信託の信託報酬や信託事務の諸費用など、特別勘定の運用により発生する費用
解約控除 解約時や減額時などに、経過年月数に応じて積立金額などから控除する費用
※上記に加え、外貨建保険については、通貨交換時に為替手数料をご負担いただきます。 また、外貨によりお払込みまたはお受取りいただく際は、金融機関所定の手数料(リフティングチャージなど) をご負担いただく場合があります。
※ご負担いただく費用の合計額は、上記を足し合わせた金額となります。

●生命保険には商品の種類によって主に次のようなリスクがあります
価格変動リスク 変額保険など、国内外の株式・債券などで運用を行い、その運用実績に応じて積立金額などが増減する商品では、株価や債券価格、為替の変動などにより、積立金額や将来の年金額、解約返戻金額などが既払込保険料を下回ることがあり、損失が生じるおそれがあります。
為替リスク 外貨建の商品では、為替レートの変動により、受取時における保険金の円換算額が、契約時における保険金の円換算額や既払込保険料の円換算額を下回ることがあり、損失が生じるおそれがあります。
金利変動リスク 商品によっては、運用対象となっている資産(債券など)の市場金利に応じた価値を解約返戻金に反映させるしくみになっています。そのため、解約時の市場金利の変動によっては、解約返戻金が減少し、既払込保険料を下回ることがあり、損失が生じるおそれがあります。

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